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2022/12/01

お知らせ&速報!『たこ焼きの岸本』舞台化!

構成・文/団田芳子

FM OSAKA なにわルネサンス「おとなの文化村」、12月4日(日)24:00〜25:15のゲストが関西芸術座公演、演出の松本さんと主役の梅田さんです。蓮見先生も特別出演!
〜6日15:45までradikoタイムフリーで視聴できます。

00:11:00頃からの出演です。


また、12/11(日)24:00-25:15 FM OSAKA なにわルネサンス おとなの文化村の「なにわなピープル人物列伝」には、粉浜商店街で子供服屋を営む富永さんがゲスト出演されます。たこ焼きの岸本のモデルとなった粉浜界隈ついてお話しされる予定です!


 
たこ焼きの岸本舞台ちらし表
たこ焼きの岸本舞台ちらし裏

ミニコミ誌「こはま日和」第1号でご紹介した、蓮見恭子さんが書かれた小説『たこ焼きの岸本』が舞台化!

住吉・粉浜界隈で繰り広げられるドタバタ人情物語が、大阪で65年の歴史ある関西芸術座によって舞台化されます。

2020年第8回大阪ほんま本大賞を受賞したこの作品は、何と我らが町・粉浜が舞台。

すみよっさんや商店街の豆腐屋さん、
粉浜名物のどら焼きやコロッケも登場する我が町物語。 

それが役者さんたちの演技でどんな風に表現されるのか―楽しみですね!


公演は2023年1月13日、14日、15日の3日間。
福島区のABCホールにて。
一般4000円です。

お問い合わせは、関西芸術座
電話06-6539-1055
 
 

 
もうひとつのお知らせ!

『こはま日和第2号』
12月に発刊予定です!!!
今回も盛りだくさんな内容です。
乞うご期待!




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2022/01/28

「小説になった粉浜のうまいもん」深掘り紹介!vol.3

今日のブログは、創刊記念プレゼントの当選者発表から ^-^/

こはま日和創刊記念プレゼントに、多数のご応募ありがとうございました!

どのおハガキにも、心温まるメッセージが添えられていて
こはま日和制作委員会一同、感激しております!


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スタッフお手製の抽選箱に入れ、厳正なる抽選の結果、
ラッキーな5名の方に蓮見恭子先生のサイン入り「たこ焼きの岸本」を発送させていただきます!



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サイン本、kohamaの文字と1つ1つ違うイラストが描かれていて、とても値打ちがあると思います。


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こはま日和制作委員会のメンバーで聖月すし店主は、書道七段。
楷書、行書などいろんな文字で、当選案内を書いてくれました。
こんな文字で届いたよとご当選者からの喜びの声など寄せていただけたら嬉しいです。


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2号発刊に向け、次なるネタも募集中です。
ぜひコメントお寄せください〜^-^/




ここからが、本題!

「小説になった粉浜のうまいもん」深掘り紹介!vol.3


ミニコミ誌「こはま日和」でチャチャ入れ隊が賑やかにご紹介した美味しいあれこれ。小説『たこ焼きの岸本』に登場した小説になったあの味、その歴史、おいしさの秘密を深掘り、今週もご紹介していきまーす。

撮影/太田恭史、構成・文/団田芳子



★作中グルメ その5

ショコラベア(画像はクリスマス仕様)
プチシュー(10ヶ)

『洋菓子専門店 POIRE-ポアール-』


粉浜から坂を上がれば帝塚山。
坂の下の文字通り下町っことして育った筆者には、お屋敷街を抜けた坂の上のケーキ屋は、憧れのおフランスそのものだった。大きな丸窓からそっと覗けば、シャンデリアが燦めいて…。

ちょうど学校で回し読みして、女子が皆して夢中になっていた「“ベルばら”の世界や」と思ったことを覚えている。


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小説『たこ焼きの岸本』では、主人公・十喜子さんが、
「パリのカフェみたい。行ったことないけど」と呟く。

うん、そうそうと思わず膝を打った粉浜っこも多いのではないだろうか。


『ポワール』の創業は1969年。ヨーロッパを訪れた辻井良朗さんが、帰国後、バターケーキではない生クリームのケーキを日本でも食べてもらおうと始めたそう。1972年には、板チョコが主流だった世の中にトリュフチョコをいち早く提案したとか。

そして帝塚山はチン電の姫松停留所前に、パリのような本店ビルが完成したのは翌年のこと。ベルサイユな丸窓は今もランドマーク的存在だ。


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チーズケーキやモンブランなど、開店当初からある看板商品は数多い。

中でもプチシューは、1日1万個も売れるベストセラーにしてロングセラー商品。コーヒーのお供にと出したら好評で販売を始めたのだそう。

小学生の頃、「お土産やで」と父が得意気に提げて帰ったのは、いつもこのプチシューだった。白い紙製のケーキ箱にガサッと詰め込まれたプチシューを、弟と取り合って食べたものだ。

ガサッと―と、記憶しているのだが、「20個なら9個の2段の上に2個載せる」との法則があったとか。それでも、「ケーキの上にケーキを載せるなんて!」との声が出て、確かに下のシューはへしゃげるし。




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ある日、専用の箱が作られた。今では1つ1つトレーに載ってお行儀良く並んでいる。
味は昔のままと思ったら。「バニラ・ビーンズを見直し、クリームをカスタードオンリーにし、パフを切らずに下から注入するように変えたり」、色々進化しているらしい。

それでも、ジャンボサイズや、ガリッと堅いシュー生地が流行っても、小ささと、しっとり柔らかな生地は変わらず。生地とクリームが一緒になって口溶ける様が懐しい。



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そうして修業を重ねて、立派なパティシエに、また経営者となった辻井さんは、新作への意欲も満々。最近では、新発売なった大和橘のタルトが話題だ。

作中で十喜子さんが選んだショコラベアは、食べるのが可哀想になるほどキュート。こどもの日にはクマさんが兜を被っていたりと、季節ごとのお楽しみも。



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阿倍野区帝塚山1-6-16 9:00~21:00 無休







★作中グルメ その6

食パンとクロワッサン

『さんツボンヌ』


「これお孫さんに食べさしたって」と、パンが入った袋を差し出した。
「ありがとうございます。小麦粉のええ匂いがするわねぇ」
「最近、近くに出来たパン屋さん。美味しいて評判やさかい、行って来た」
 阪堺線の東粉浜停留所に行く途中にある、小さな店だと言う。
「女ばっかり、親子三世代でやってるパン屋さんや」




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小説『たこ焼きの岸本』シリーズ3作目『大阪で生まれた女』で、主人公・十喜子さんに、隣の家の加茂さんがパンをくれるシーンだ。そして十喜子さんもパン屋を訪ねる。

阪堺線の軌道沿いに建つ店は、白い壁に木製の窓枠と扉が目印だ。窓枠の一部が赤くペイントされ、それがアクセントになっている。

こうなると、店名がなくとも我々にはピンと来る『さんツボンヌ』やん!



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十喜子さんを真似て、ここの食パンでホットサンドを作ってみてはいかがだろう。

『さんツボンヌ』は、「粉浜の宝物」第3弾にてガッツリご紹介しているので、ぜひそちらをご覧下さい。







★作中グルメ その7

おからと木綿豆腐

『井川とうふ店』


『やろく』をひっくり返して『くろや』になったように、『川』は『山』と変換。

『井川とうふ店』は『井山とうふ店』として小説『たこ焼きの岸本』シリーズ通して何度も登場する。ぜひ探してみてほしい。


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高校生の十喜子さんがおからを買うシーンも印象的。

そのおから。真っ白で滑らかな口当たりで、とってもクリーミー。

『こはま日和』制作委員会のメンバーも大ファンで、「じゃがいも代わりに使ってポテサラ風にすると美味しい」とか、「ポン酢掛けるだけで2つまるっと食べれますよー」と言う人も。


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ところがこれがなかなか手に入らない。

「うーん、予約分でほぼなくなるからね」と井川さん。

もっと作って!と気軽に言ったら、「おからは、ふつうは機械で搾るけど、オレは手でやってるから大変やねん」とニラまれてしまった。


美味しい秘密は、手間暇と体力が掛かっているからなのね。
「とにかく腰に来る。いつまで出来るか分からんわ」と井川さんは弱音まで吐いていた。
うーむ。皆さん、とにかくもしも店頭にあったら即買いですよー!



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『井川とうふ店』は、「粉浜の宝物」第4弾にてしっかりご紹介しているので、ぜひそちらをご覧下さい。







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「この取組みは大阪府商店街等モデル創出普及事業の一環で実施しています」

 
2022/01/14

「小説になった粉浜のうまいもん」深掘り紹介!vol.2


ミニコミ誌「こはま日和」でチャチャ入れ隊が賑やかにご紹介した美味しいあれこれ。小説『たこ焼きの岸本』に登場した小説になったあの味、その歴史、おいしさの秘密を深掘り、今週もご紹介していきまーす。

撮影/太田恭史、構成・文/団田芳子



★作中グルメ その3

玉子コロッケ(持ち帰り1ケ)220円

『洋食やろく』


粉浜で知らぬ人はない『やろく』の玉子コロッケ。
南海本線の高架下にある持ち帰り専門店では、1日400ケも売れるという大人気商品だ。

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小説『たこ焼きの岸本』では、『くろや』と文字を入れ替えて登場。主人公の十喜子さんが同級生のブリ子ちゃんらと、『くろや』のコロッケを美味しそうに食べるシーンが何度も出てくる。

作中では、玉子コロッケとすると特定できてしまうという作者・蓮見恭子さんの配慮から、クリームコロッケになっている。確かにクリームコロッケ風なのだが、ゆで卵がたっぷり入って、いわゆるベシャメルソースのとろとろのクリームコロッケとは一線を画している。




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「はい。クリームコロッケやと思ってる方も実際多いですね。

実は、ベシャメルソースとは作り方も違うんです。祖父がフライパンだけでこれをよく作っていたなと感心するばかりです」とは、3代目の多田喜景さん。




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『やろく』の創業は昭和10年。

当初から玉子コロッケはあったが、そのメニュー名はクロケットドゥーフ(フランス語で玉子のコロッケの意味)という洒落たものだったとか。

「僕の祖母、つまり初代の奥さんに聞いたところ、おじいちゃんは福井県出身で、海軍の料理長をしていたそうです」。

海軍カレーや肉じゃがの例があるように、軍隊で覚えた料理のだったのかもしれない。

「祖父が昭和52年に天国へ召されたとき、まだ店は小さくて、父母と祖母の3人で続けていたんですが、なんと翌年、父までもが。僕は高校3年生。大学受験の勉強をしていたけど、それどころじゃなくなった。昼間は学校、夜は、父の元同僚が営むミナミの店で包丁の持ち方から教わってね」と3代目。

17才の頑張りがあって今、私たちはこの味を楽しめるわけだ。長い歴史の中に秘められた物語を思いつつ味わう。




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サクリと揚がった衣の中は、クリーミーにとろける食感。何故かほんのりカレー風味。

「これは冷めてもおいしいようにという工夫です」。

ゆで卵がたんまり入っている上に、エビもビックリするほど入っている。本店で食べると、刻んだエビのみならず丸ごとのエビも!

「昔、父がひいき筋にだけ、エビを寿司ネタのように開いて載せていたので、本店ではそうしています」。

テイクアウト専門店では、スペシャルコロッケがそれだ。
コロナ禍で本店が休業している頃は、家ご飯にとテイクアウトが飛ぶように売れ、本店の営業が再開すると待ち客が出る人気ぶりは変わらない。

さらに、「コロッケグランプリ7年連続金賞受賞はウチだけ」と3代目は胸を張る。まこと、こはまの宝だ。




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「コロッケはもちろん、ハンバーグもマヨネーズやデミソースも、できる限り作り方は変えずにきました」。その味は、4代目に継承されているので、粉浜の宝は安泰。




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ちなみに、本店でのBGMの音の良さに気が付いている方も少なくないはず。

「音楽は僕の趣味で」と3代目。

17才の修業時代、「時給400円出すよと言ってもらったけど、勉強させていただくんだから」と、半分の200円で働いて、得た給金をコツコツと貯めて買ったスピーカーを今も大事に残しているそう。今度本店を訪れた際には耳を澄まして音楽も楽しんでみてほしい。

入口や店内に狸がいっぱいいるワケ? 
それは、また次の機会に。



住吉区東粉浜3-30-16 11:00~13:30 16:30~19:30(売り切れ次第閉店) 水曜と第2.4火曜の夜休み
やろく持ち帰り専門店
住吉区東粉浜3-31-21 11:30~14:00 16:00~19:30(売り切れ次第閉店) 水曜と第2・第4火曜日の夜休み








★作中グルメ その4

どら焼き(1ケ)195円

『住吉菓庵 喜久寿』

これこれ。「すみよっさんにお参りに来たから、ついでに」と、我が家に立ち寄った客が土産に差し出すのは大抵これで、我が家が客のために用意したお茶菓子とバッティングすることも多かった。

『喜久寿』のどら焼き。


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茶色地に白抜き文字のレレトロなロゴまで変わらないのが嬉しい。

店には他にも色んなお菓子があるのだから、何とかのひとつ覚えみたいにこればっかり買わず他のお菓子にすればよかりそうなものだが、値段といい腹もちといい味わいといい、何とも頃合いで、母はいつもこればかり買っていた。



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チン電通りから粉浜商店街へ向かう間の路地に、広い間口の和菓子舗『喜久寿』。
創業は昭和25年から27年頃で、30年辺りからどら焼きを作り始めたとか。


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お店は平成4年に改築されて大層大きく立派になったが、この味だけは変わらず、今も1ケ200円未満。この1店舗のみで毎日2500ケから売るというのだから恐れ入る。



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口のうるさい大阪人に愛され続けて四半世紀だ。

「売ってる方も不思議です」とは、かつて『あまから手帖』で取材した折りの3代目の言葉。
専務の北村泰人さんも「私は40年ほど前にここにきました。その当時もどら焼きが全売上の半分を担っていたんですが、知らず知らずのうちに名物になって」と穏やかに仰る。ガツガツしない感じが、品の良さを感じさせる。



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門前町のたおやかさを体現する、こはまの宝だ。

住吉区長峡町4-40
大阪市住吉区東粉浜3-28-12 電06-6671-4517 営9:00~17:00 休不定休




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2022/01/07

「小説になった粉浜のうまいもん」深掘り紹介!



ラジオ番組に粉浜が登場!
1月10日(月) 12:40頃~

ラジオ大阪OBC
『原田年晴 かぶりつきマンデー! フライデー!』

第1回の放送を聴いていただけましたか? 「こはま日和」がどうしてできたか、粉浜商店街の魅力などをいっぱいご紹介いただきました。

アナウンサーの原田さんが感激していた『廣田家』さんの豆ごはん、食べたくなっちゃった方も多いのではないでしょうか? 

第2回は、粉浜商店街の中へ。原田さんは、何に驚き、何を食べたでしょう? 放送は1月10日でーす!お聞き逃しなく!


1/12 追記>
番組のFacebookで紹介していただきました!
視聴もできます。




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「小説になった粉浜のうまいもん」深掘り紹介!

ミニコミ誌「こはま日和」でチャチャ入れ隊が賑やかにご紹介した美味しいあれこれ。小説『たこ焼きの岸本』に登場した小説になったあの味、その歴史、おいしさの秘密を深掘り、ご紹介していきまーす。

撮影/太田恭史、構成・文/団田芳子





★作中グルメ その1

お好み焼き(ぶた玉)400円 
たこ焼き 6ケ300円

『キャベツハウス』

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お好み焼きに焼きそば、たこ焼きに回転焼き。粉もん4種がジュージューと旨そうな音と匂いを振りまいて、商店街を歩く人々を誘う。
メルシーこはまの中から外側へ、さらに隣の今の場所に移って、『キャベツハウス』の粉浜歴は、「トータル30年くらいになりますね」と、店主の仲谷博史さん。

高校時代からバイトに入って、大学時代には、「午前中は北摂の系列店へ、午後は粉浜に入って!」と頼りにされまくり。卒業したら「のれん分けしたるわ」と社長の一言で、22歳で自分の店を持ってしまったとか。


「この仕事好きなんです。好きな仕事でご飯食べられたら最高でしょ」
と仲谷さん。


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「商店街の仲間は面白い人ばっかり。

とうふ屋の井川さんと話すとすごく勉強になるし刺激を受けます。

とうふも粉もんも同じで、気候や天気で少しづつ変えないと美味しくでけへんのですよ」。

その井川さんが、「自分のがんばりで外車乗ってるんやからエライよ」と褒めていたよと伝えたら、「え?ホンマですか。いや外車ちゃうんですけど。車好きなんです」と照れまくり。




小説『たこ焼きの岸本』では、2巻『涙の花嫁行列』に登場。

著者の蓮見恭子さんは、

「私、たこ焼きはカリカリよりとろとろ系が好き

なんです。『キャベツハウス』さんのんが好み」と絶賛。


「お好み焼きも美味しいわ。家でオニほどキャベツ入れてもこんな風にふわっとでけへんわぁ」と褒められて、仲谷さんは

「卵が多いのと火力の違いですね」とニッコリ。


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小説では、主人公・十喜子が高校時代にアルバイトをするお好み焼きの店『ふくちゃん』のモデル。十喜子が将来の夫・進くんと出会うシーンや、『ふくちゃん』の女主人・ふくこさんの人情味豊かなキャラもこの味あってこそ生まれたのかも。

そう思って味わうとまた一段と美味しくなりそう。



3番街 10:00~19:00 木曜休み








★作中グルメ その2

豆めし(持ち帰り1合)600円

『廣田屋』

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豆めしで有名なこちら。

「天王寺のお店に、昔、家族でよく行きました」とは、先だって(2021年12月)「こはま日和」を取材に来てくださったラジオ大阪の名アナウンサー・原田年晴さん。

原田さんの思い出の天王寺の店は、こちらの親戚の方が営まれていたが10数年前に閉業されたとか。

でも

「ああ、これこれ。緑色じゃない茶色のお豆さんのご飯。懐かしい味ですー!」

と原田さんも大喜びしていた豆めしの味は粉浜で健在。



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そもそもは、
明治の終わりごろ、四ツ橋にあった旅館「廣田家」がルーツ。

その旅館の主人の姪、前田かめさんが、従妹のつるさんと住吉公園で茶店を開いたのが大正4年のことというから歴史は古い!
たくさん茶店が並ぶ中で、他店と違うものをと売り出したのが、豆めし。大阪ではうすい豌豆を使った緑色の豆ごはんがあるけれど、ここのは、大豆というのが珍しい。

「北海道産の鶴の子大豆です。炒った大豆を割って皮を除き、塩で味を調えます」とは、4代目の大木戸 豊さん。

「泉南の方で大豆の豆めしをお祝いに食べる風習があるよとか、奈良にもあるとか、お客さんから聞きます。かめさんがどこかで食べてやってみたのかもしれませんね」。

その豆めしは大評判を呼び、やがて名物になっていった。



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その後、大正6年に大阪市の条例で公園の中から転出することに。遊興施設は浜口へ、料理屋は公園と住吉大社の間の現在の場所へと移ったのだそう。
「庭石や植栽、石灯篭は公園の中の前の庭から持ってきたようです」と大木戸さん。

当時は、両隣も同じような料理屋で、住吉大社で結婚式を挙げたら、公園前の料理屋で披露宴をするのがお決まりだったらしい。
「末広堂さんが、僕もお宅で披露宴したんやでと言ってはりました」と大木戸さん。



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小説『たこ焼きの岸本』シリーズ3『大阪で生まれた女』で、主人公・十喜子さんが一人息子の結婚披露宴を『廣田家』の座敷で催すシーンは、嫁の菜美恵さんが女子プロレスラーだから、ドタバタの面白シーンになるわけだが…。

「披露宴のほかにも、住之江の会社はすみよっさんでお祓いを受けて、うちでどんちゃん騒ぎするのが恒例でした。

障子が破れたり、掛け軸に醤油が飛んでたりもよくありましたよ」
と大木戸さんは鷹揚に笑う。

今の建物は、昭和50年に建て替えられたもの。往時の趣を伝える入口はそのままに、中はスタンドと呼ぶテーブル席と小上がりを配したフロアと、扉を別にした宴会場に分けられている。


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スタンドでは、豆めし定食900円~と気軽に食べられる定食が揃い、宴会場では会席料理や鍋物が4000円~用意されている。

そうそう、忘れちゃならないのは、煮干しいわしのキンピラ。

これがまた丁寧に作られていて、小さいイワシを5枚におろして頭、中骨、内臓を取り除いて、フライパンで炒って、タレを絡めてゴマをまぶすという代物。豆めしによく合うのだ。

「苦みがなくてきれいな味!」と原田アナウンサーも絶賛。持ち帰りもできるし、高島屋でも販売中の粉浜の名物。ぜひ味わってみてほしい逸品だ。


住吉区長峡町4-40
スタンド11:30~14:00、16:00~21:00 宴会場予約制 木曜と第3水曜休み





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「この取組みは大阪府商店街等モデル創出普及事業の一環で実施しています」

 
2021/12/24

こはまのお宝 粉浜が小説になった! 「たこ焼きの岸本」3

撮影/太田恭史、構成・文/団田芳子


小説になったこはまのうまいもん!

『たこ焼きの岸本』の中には、粉浜の美味しいものがわんさか登場。
「そうそう、これ美味しいんよねー」と、3人のチャチャ入れたがりが、にぎやかにご紹介。



チャチャ入れ隊 A
60代・商店主
3代に渡り粉浜住まい。商店街で祖母が商い始めて70年超え。楽しいのが一番好きで、結局何でも楽しんでしまう脳天気なおっちゃんです。

チャチャ入れ隊 B
50代・編集長
住吉公園で補助輪を取る練習をし、ストの日は線路を歩き、すみよっさんのお祭りの見世物小屋が楽しみだった幼少時代を過ごした粉浜は心のふる里。

チャチャ入れ隊 C
40代・粉浜サポーター
粉浜歴20年。粉浜が好き過ぎて、粉浜自慢しまくっていたら、いつの間にか粉浜サポーター団長に!たこ焼き好きの3人の娘の母でーす!



『キャベツハウス』
TEL 06-6678-5911

巻2、高校生の十喜子がバイトする「福ちゃん」のモデル。

C:  進くんとの出会いの場!
A:  進くんが、焼そば待つ間に、冷やし飴飲むねんな。
B:  冷やし飴が透明のボックスの中で噴水みたいになってるサーバー、ほんまに商店街にあったよね。
A:  もっと前は、柄杓ですくってくれるとこもあったで。
BC:  ・・・それは古すぎて知らん。

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『井川とうふ店』
TEL 06-6671-1822

シリーズ通して何度も登場。

A:  巻2で、十喜子がおからを買うシーンがほっこり下町の商店街のリアルさが出てましたね。
B:  井川さんのおから、真っ白で滑らかな口当たりでマヂ美味しいよね。
C:  うちの娘は、そのままポン酢掛けて2ツ食べますわ。
A:  じゃがいもの代わりにしてポテサラ風もイケるよ。

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『ポアール本店 帝塚山』
TEL 06-6623-1101

「パリのカフェみたい」と十喜子がつぶやく帝塚山の菓子店。昔の同級生・お嬢のブリ子行きつけとして店名は明かされず登場。

A:  ちょっと気の張るおもたせには、チン電乗って買いに行きますわな。
B:  子供の頃、たまーに父親がプチシュー買ってきてくれたら嬉しかったなあ。
C:  小さいけど、ずっしり持ち重りするほどクリームたっぷりでねぇ。あー、食べたい!

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『洋食やろく』
TEL 066671-8691(お持ち帰り専門)

クリームコロッケの美味しい老舗「くろや」として、何度か登場。
A:  「やろく」をひっくり返して「くろや」、オモロイなぁ。
B:  高校時代の友達のブリ子ちゃんと行くシーンが2回出てくるよね。
C:  コロッケ食べたなった!
B:  食べ物出てきたら、全部食べたなってるやん(笑)

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『さんツボンヌ』
TEL 06-6624-9623

阪堺線の軌道沿い建つ店は、白い壁に木製の窓枠と扉が目印だ。店名がなくとも、ジモティなら実際の店の佇まいが目に浮かぶ。

A:  「最近、近くに出来たパン屋さん」と、隣の加茂さんが十喜子さんにパンをくれるんよね。
B:  「女ばっかり、親子三世代でやってるパン屋さんや」と加茂さん。実際は母と娘姉妹の3人ね。
C:  十喜子さんが食パン買ってホットサンド作るねん。食べたなった!
AB:  はいはい。

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『喜久寿』
TEL 06-6671-4517

ご近所同士のちょっとしたやり取りに、ここのどら焼きが登場。
B:  値段、サイズ感ともに頃合いで、いろいろ重宝するんよね。
C:  ちゃんと美味しいしね!食べたな・・・
A:  はい!買ってあるで!
BC:  おおーっ!いただきまーす!

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こはまの食卓 ケの日・ハレの日



フードライターが「こはまの宝物」を集めてケの日とハレの日の食卓をセッティングするという、9月にはじまったこのブログでの最初のシリーズ。

9月24日のブログはこちらから


ケの日のスタイリングはブログでも公開していましたが、ハレの日は誌面のみ。
今日はそのお写真をブログでも公開致します!

ぜひ、粉浜商店街で「こはまの宝物」を集めて、おうちパーティしてみてくださいね〜。




我が家のハレの日、結婚記念日。
子どもたちも一緒に、お祝いのご馳走を。

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メインは精肉店が作るローストビーフとローストチキン(牛良)、野菜(青果 おか本)もたっぷり添えて。

丸っぽの鯛を薄造りにした鯛のカルパッチョ(鮮魚 赤吉商店)。

グラスに立てたエビフライ、コロッケと唐揚げ(コロッケ・すし工房 内山)は、ピンチョス風に楊枝を立てて、洒落た3連プレート(木下陶器店)に。

ハマる人続出の豆腐の燻製(井川とうふ店)は、バゲット(さんツボンヌ)に塗ってカナッペに。

小魚の南蛮漬け(おかずのじゅん)もエスカベッシュに見立ててオン。

深い緋色の上品なテーブルクロス(ハニーズ)が、料理を引き立てる。

デザートはショートケーキ(ピュイダムール)。

プチブーケ(華屋)で華やかさをアップ。



撮影/ハリー中西
スタイリング/大阪成蹊短期大学・調理・製菓学科フードコーディネートコースの学生2名&草尾賀子教授
構成・文/団田芳子




次回は、人気のお店の秘密にもっと深く迫ります。







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ラジオ出演のお知らせ

1回目 12月27日(月)12時40分〜
2回目 1月10日(月)12時40分〜

ラジオ大阪
『原田年晴 かぶりつきマンデー!フライデー!』

原田年晴アナウンサーが粉浜商店街を取材しに来てくださいました!
こはまの宝物、いっぱいご案内させて頂きましたので、ぜひぜひお聞きください。

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