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2022/04/15

上を向いて歩こう1

構成・文/団田芳子
 
粉浜商店街を歩いていて、歴史を感じるなぁと思うときがよくあります。その1つが「看板」。
粉浜商店街には、年代物の、立派な、あるいは面白い看板が目白押し。これもまた「粉浜の宝物」。
 
今回は、お店の顔としてその商品や個性を伝える看板に注目。題して、「上を向いて歩こう!」


ご立派系
「おつけもの・みそ とみい」

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こちらは「立派な看板」の代表格。

大きな木の看板に、「味噌・漬物 冨井」と黒々と文字が、書かれているのではなく彫られている。

「うちは戦前からここで漬物屋をやってるけどね、この看板は、僕が商店街のアーケードの改修に併せて作ったもんです」

と、3代目店主の冨井雄史(たけし)さん。



ミナミの方にあった材木屋で見つけた栃の木に彫り師さんに文字を彫ってもらったのだそう。縦に縞模様があるので、『栃の木やね』って分かる人もいるのだとか。

ちょっと調べてみると、リップルマークと呼ばれるさざ波模様が栃の木の特長で、これが出ているものは銘木として扱われるらしい。


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「店やめたら、これに脚付けてテーブルにしよかな」
と冨井さんが冗談半分に。

奥さんと二人、思い出話を肴に看板テーブルでお茶をする時間はステキだけど、「とみいさんのお漬け物やないと」と毎日のように買いに来るお客さんのためにまだまだがんばってもらわないと。




 ところで、店の奥にはもっと年古りた看板が2つある。奈良漬けと味噌屋から寄贈されたものらしい。

「戦争から帰ってきた親父がこの店を継いでからもらったもんみたいやね」と冨井さん。

どちらも今なお付き合いがあり、奈良漬けも、信州のマルマン味噌の手作り味噌も、今も人気の品だ。ほかに讃岐の白味噌もお正月準備に欠かせないという常連客が多い。


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 ぬか漬けは、店の奥で今も冨井さんが仕込んでいる。キュウリや水ナス、カブラに白菜。

「もうすぐ白キュウリが出るよ。奈良の契約農家で作ってもらってるんです」。

青いのよりちょいと苦みがあるので、漬物向きの白キュウリは初夏から夏の味。生産量が少ないので、スーパーなどではなかなか見掛けない稀少なもの。ぜひ、とみいさんで味わってみて。


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おつけもの・みそ とみい
5番街 9:30~16:30 木曜休み


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「この取組みは大阪府商店街等モデル創出普及事業の一環で実施しています」

 
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