fc2ブログ
2021/10/02

こはまの食卓〜第一弾

今回はその食卓に使った食材を購入したお店を紹介してきたいと思います!
撮影・小柴貴郎、文・小柴貴郎、団田芳子


『寺田園茶舗』

寺田園茶舗01

「美味しいお茶、一口どうですか」。

紙コップで試飲した煎茶は、緑の風のように爽やか。「飲んだら美味しさが分かってもらえるでしょ」と寺田均さん。名刺には茶審査技術6段とある。それがどれほどスゴイ資格かは知らないけれど。

生野にある創業100年超えの本店『銘茶問屋 寺田園茶舗』の3代目。「子供頃、冷蔵庫に焙じ茶が冷やしてあって、ほかの子みたいに麦茶が飲みたかったなぁ」とお茶屋さんあるあるを穏やかに話してくれた。


寺田園茶舗02

知り合いに声を掛けられて粉浜商店街に出店したのは2013年頃のこと。

「うちは宇治茶メイン。一番大事にしてるのはこう淹れたら美味しいという方法をきちんとお伝えすることです」という寺田さん。

どら焼きに合うお茶、甘いお茶、渋いの、がぶがぶ飲みたいなどなど、リクエストすれば「ほんならこれ」とピッタリの茶葉を選んで、淹れ方を指南してくれる頼もしい粉浜の茶師だ。

寺田園茶舗03

ペットボトルが主流になって、茶葉で淹れるお茶は日常のものではなくなりつつあると嘆きつつも、特別なひとときとしてお茶を淹れて飲む人のために、少量(30―50gほど)の販売も。

「ティーバックだけど、葉っぱで淹れるより美味しい」という中尾弘史さんのティーバックは、粉茶ではなく茶葉を細かく刻んであるらしい。お湯を注いで1分で、本格派の味わい。


1番街 10:00~18:00 木曜休み。







『おかずのじゅん』

おかずのじゅん03

冷蔵ケースにサラダや煮物、コロッケなど揚げたても大皿に盛られている。和洋様々に、バラエティーに富んだおかずがズラリ。

「この頃人気は、冷やし茶碗蒸しかな」。べっこう餡が掛かっていて、具も色々入っていて、確かに美味しい。

おかずのじゅん02


「母がフライもん担当。僕は煮炊きもん」と安藤潤さん。190㎝110㎏の巨体に、思わずおおっと見上げる。

「清原と身長体重同じなんですよ」と微笑む顔はふんわり優しく人懐っこい。


おかずのじゅん04


「お惣菜屋は、昔は煮豆屋って言うたんやで」と物知りのお母さん、前田千世子さん。「一昔前は和歌山出身の人が多かった」とも。煮豆屋で大成功を収めた人が故郷に錦を飾り、それ続けとばかり、大勢が大阪で煮豆屋になったのだと言う。

「私の中学の同級生は半分が煮豆屋になったんや」とお母さん。和歌山から尼崎へ、西宮、九条、堺、阿倍野など、転々としながらの煮豆屋人生譚は、めっちゃ面白い。

「そのお陰で、僕は4回転校してるけど」と潤さんがポツリ。親子の掛け合い漫才のような会話に笑ってしまった。


おかずのじゅん01


粉浜には10年前から出店。「うの花やひじき煮のおからや揚げは井川さんとこのんです」と、すっかり粉浜商店街にも馴染んでいるよう。

3番街 10:30~18:00 木曜休み





『Side dish わ』

sidedishwa02.jpg


栄養士として幼稚園の献立を立て、調理をしていた若林香苗さんが、2017年に開いたお惣菜の店だ。

お店を開くに当たって、あちこちの商店街を見て歩いたが、「浜口で育って、粉浜商店街は母とよく来ていたし、やっぱりここが落ち着くなと思って」。

毎日、バラエティーに富んだお惣菜15種を作る!という目標を己に課しているのだそう。そんなおかずを求めて、毎日来てくれる人も多く、顔馴染みの常連さんも多いよう。

「地元のおじいちゃん、おばあちゃんとオシャベリするのも楽しいんです」。


sidedishwa01.jpg


定番のサバの味噌煮、ポテトサラダ、五目大豆など、若林さんの醸し出す雰囲気そのままにふんわり優しい味。野菜は、羽曳野の道の駅で農家が持ち込む産直野菜などをメインに使う。

人気のポテサラは、ゆで卵にロースハム、キューリ、ニンジン、コーンを加えてメークインのジャガイモで。マヨネーズにオリジナルドレッシングを加えて、「わ」の味に。


栄養士としてお勤め時代は忙しすぎたから。「今は子供に『行ってらっしゃい』が言えるのが幸せ」という2人のお子さんのお母さんでもある。


5番街 10:00~16:00か17:00、木曜、祝日休み







『伊勢の磯屋』

isoya03.jpg

大きな樽に、白菜、キューリ、ナスが色よく漬けられている。秋ならカブラや日野菜、夏はウリと季節の野菜がズラリと並ぶ。乳酸菌イキイキの美味しい漬物だ。


isoya01.jpg



「伊勢から来てはる漬物屋さん」とお馴染みの店。店頭に立つ荻田浩美さんによると、「今86才の父の父、つまり私のお祖父ちゃんが、自分とこの畑で採れた野菜を漬物にして、まだ食糧難だった大阪に持ち込んで売り始めたのが昭和30年代」とのことだから、半世紀以上の歴史ある店だ。


isoya02.jpg


「今は、うちの畑のほかに契約栽培の畑からも野菜を仕入れて」、庄内、千林、駒川にも店を出している。時には、三重県のトマトなど生鮮野菜も並べる。梅干し、伊勢納豆のファンも多いよう。

3番街 9:00~17:30 日曜休み




次回も「粉浜の宝物」続きます!




更新のお知らせはLINEにて。 
ぜひお友だち登録をお願いします^-^/ 

友だち追加


「この取組みは大阪府商店街等モデル創出普及事業の一環で実施しています」



関連記事

コメント

非公開コメント