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2022/08/26

こはまの宝物 〜うまいもん!深掘りシリーズ〜『栄来軒』

ちゃんと美味しい町の中華
構成・文/団田芳子


「かたいあんかけそばが好き!」

「何と言ってもちゃんと毎日手で包んではるギョウザでしょ!」 

いや、塩ラーメンだ。ワンタンメン一択だと、「こはま日和」スタッフの意見が割れる。みんな行ってるわけですね。 



餃子と酢豚


赤い暖簾を潜って入れば、赤いカウンターが細長い店の奥へと続く、THE町中華。


創業67年。 


「おじさんが始めて、オヤジが引き継いで、アニキ、そして僕が4代目」 


とマスターこと藤本卓也さん。 


「27才で入って、もう66才!申年です!」。 


お、お若い!「何座か訊いて」。 

へ?えーと何座ですか?

「ギョウザ!」ああん、ヤラれた。



マスターこと藤本卓也さん



店内にテレビ番組に出演したマスターの勇姿が、でかでかと貼り出されている。このトーク力は、テレビで引っ張りだこになるのも頷ける。


いやいや、トークのみならず、でかい中華鍋を振るうお手並みも鮮やか。



でかい中華鍋を振るう



「小学生の時から、鍋振ってたからね。学校に行く前にこの厨房で炒飯作ってみたりしてね。


『あれ?お前こんな朝早くから何やってんねん!』ってオヤジがビックリしてたな」 


と思い出話を披露しながら、チャチャッと手際良く炒飯完成。と思ったら、大きなカニ身を載っけている。 


これが名物・カニ焼き飯1500円也。 



名物・カニ焼き飯1500円



私のホームベース『あまから手帖』にも2011年に掲載されているあの味、健在。


「ロシア産のズワイガニ。丹後に知り合いがいて、そこからカニを入れてみたこともあるんやけど、日本のはなんでかしょっぱいねんね。ロシア産の方が、うちの炒飯には合うから」。 


世界情勢的に確保が難しいけど、ちゃんと卸の店が「入れます!」と約束してくれているらしい。 



ぶっといカニを巨大な蒸籠で蒸す


そのぶっといカニを巨大な蒸籠で蒸して、手で身をほじほじと丹念にほじくりだす。


ひと皿に結構な量のカニ身が入る。

優しい味わいの炒飯にふわりとカニの甘みが存在感を放つ。 




こちらも大人気だとマスターのオススメは酢豚950円。


酢豚950円



アラ、上品。


「軟らかいでしょ!冷凍じゃないヘレ肉使ってるから」。 


通常手頃な価格の豚バラや肩ロースが多いけど、ヘレを使うのがマスターのこだわりどころらしい。 


甘辛いあんも強すぎない、程よいあんばい。 

焼き餃子も!  


これは次回に取っておこう。 


昼も夜も、次々にお客さんがやってきて、賑やかな町中華。下町に1軒は絶対存在していてほしい店だ。100年までがんばってね! 



栄来軒

東粉浜3-29-5

11:30~14:00、

17:00~20:30止、

火曜定休。第3月曜または水曜も休み 


 

栄来軒



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